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2026/07/03 14:45

こんにちは!お家コーヒーの時間を楽しんでいますか?

「いつも同じ豆を買っているのに、淹れるたびに味が変わってしまう」 「この豆のポテンシャルを、自分は100%引き出せるのかな?」

そんな風に悩んだことはありませんか?実は、コーヒーが持つ本当の個性を知るために、私たちコーヒー屋が必ず行っている大切なプロセスがあるんです。

ネットの動画やコーヒーセミナーなどで、スプーンを使って「ズズッ!」と勢いよく音を立ててコーヒーをすすっている姿を見たことはないでしょうか?

あの手法の名前は「カッピング」。 「なんだか難しそう」「専門的な世界でしょ?」と思われがちですが、実はこれ、お家でのコーヒーライフを何倍も美味しくしてくれる最高のロードマップなんです。今回は、そもそもカッピングって一体なんなのか、なぜやるのかを分かりやすく紐解きます!


そもそも「カッピング」ってなぁに?

一言でいうと、コーヒーの「テイスティング(試飲)」のことです。ワインでいうソムリエのテイスティングと同じですね。

ただ、普段私たちが楽しむペーパードリップなどとは、淹れ方が決定的に違います。

カッピングは、カップに直接コーヒーの粉を入れ、そこにお湯を注ぐだけ。フィルターで濾(こ)すことも、ドリッパーを振ることもありません。数分待って粉が沈んだら、表面の泡をすくい取り、上澄みのコーヒーを専用のスプーンですくって味わいます。

ドリップは「淹れる人の技術」で味が変わりますが、カッピングは「お湯を注いで待つだけ」。誰がどこで行っても同じ抽出状態になる、最もシンプルで公平な淹れ方なのです。

なぜわざわざカッピングをするの?3つの理由

「普通にドリップして飲めばいいじゃん!」と思いますよね。でも、私たちコーヒー屋があえてこの方法をとるのには、深い理由があります。

① 豆の「ありのままの魅力」を見るため

ペーパーフィルターで淹れたコーヒーは、すっきりして飲みやすい反面、コーヒーの油分や一部の成分がフィルターに吸着されて、味が少しコントロールされた状態になります。 一方のカッピングは、フィルターを一切通さないので、豆が持つオイル分やフレーバーが100%ダイレクトに出てきます。つまり、豆が持つ「本来のポテンシャル」をそのまま判断できるのです。

② 味わいの「変化」を時間ごとに追えるから

カッピングは、お湯を注ぎたての熱々の状態から、完全に冷めるまで30分以上かけて何度も味わいます。「温かいときは華やかなシトラスのよう」「冷めてくるとチョコレートのような甘さが出てくるな」といった、温度帯による味の移り変わりを1つのカップでじっくり観察できるのが最大のメリットです。

③ 自分の「好き」の好みがハッキリわかるから

2〜3種類の豆を同時にカッピングして並べて飲むと、「私はこっちの軽やかな酸味が好きだ」「こっちはちょっと苦すぎるかも」という違いが、驚くほど一瞬で分かります。別々にドリップして飲んでいたときには気づかなかった、自分の本当の好みがハッキリ見えてきます。


お家でできる!カッピングの基本ルール

カッピングには、世界中で使われている共通の「レシピ(比率)」があります。基本は「豆 8.25g に対してお湯 150g」(比率にして 1 : 18.18)。

「臨機応変に、うちにあるカップでやってみたい」という方は、次の方法でお持ちのカップに合わせて計算してみてください。

💡 準備:まずは「スケール(秤)」でカップの容量を測る 使うカップにどのくらいのお湯が入るのか、あらかじめスケールを使って測っておきましょう。

  • 計算式: カップに入るお湯の量(g) ÷ 18.18 = 必要な豆の量(g)

  • 例:200gのお湯が入るカップなら、豆は約11g(中細挽き)になります。

【カッピングの手順と鉄則】

  1. お湯は「太く、勢いよく」注ぐ! 93℃〜96℃の熱々のお湯を注ぎます。この時、ドリップのように細くそっと注ぐのはNG。「お湯は太く、勢いよく注ぐ」のが鉄則です。粉とお湯が一瞬でしっかり混ざり合うように、迷わずドバッと注ぎましょう。

  2. じっくり「4分」待つ お湯を注ぎきったら、触らずにタイマーで4分間待ちます。

  3. 4分経ったら「ブレイク」 表面に浮いた粉の膜を、スプーンの背を使って優しく3回ほど押し崩します。この瞬間にブワッと広がる香りを嗅ぐのが、カッピングの中で一番ワクワクする瞬間です!

  4. 泡をすくう「スキミング」 表面に残った泡や皮を、スプーンできれいにすくい取ります。これで準備完了です。

勢いよく「ズズッ」とすする理由:新そばと同じ!?

さあ、いよいよ口に含みます。スプーンで上澄みをすくい、思い切り「ズズッ!」と音を立ててすすりましょう。この方法を「スラッピング」と呼びます。

なぜこんな音を立ててすするのかというと、実はこれ、香りが高い「新そば」をすするのと全く同じ理由なんです。

お蕎麦をすするとき、口の中から鼻の奥にある「後鼻腔(こうびくう)」という場所に香りの分子がフワッと飛びますよね。それを脳がキャッチすることで、私たちは「あぁ、いい香りだな」と深く実感しています。

コーヒーのカッピングもまさにこれ。 勢いよくすすることで、コーヒーを口の中で一瞬にして「霧状」に細かく広げます。そうすることで、香りの分子をダイレクトに後鼻腔へぶつけ、豆が持つ本来のフレーバーを100%脳へ届けているのです。

まとめ

カッピングは、決して難しい技術ではありません。豆の「ありのままのキャラクター」を知り、お家コーヒーを何倍も美味しくするための、最もシンプルで楽しいアプローチです。

まずは2種類の豆を並べて、「どっちが好きかな?」とお蕎麦のようにすすってみることから始めてみませんか?

さて、こうしてカッピングで豆のキャラクター(長所や短所)が分かったら、次はそれを「日々のドリップレシピ」にどう展開していくかが気になりますよね。

というわけで次回は、「カッピングのデータから、自分だけの極上抽出レシピを作る実践編」をお届けします!どうぞお楽しみに!

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